初期臨床研修

我々のミッションⅠ、医療の未来をつなぐ

	病院長 北井隆平

 加賀市医療センターで医師としての一歩を踏み出す皆さんに最大限のエールを送ります。

 当院は年間2700台あまりの救急搬送を受け入れ、24時間365日救急応需を行っています。声高に救急医療の充実を喧伝する病院がありますが、我々は地域に密着し、救急医療は当然のこと、回復期病棟や地域包括ケア病棟での医療を通じ、切れ目のない医療を展開しています。研修医の皆さんは、2年間で医療のすべてを目にすることになります。院内には高度急性期を担う医療チーム、回復期を主に担うリハビリの方々、地域に根ざしたメディカルソーシャルワーカーなど大学医学部ではなかなか目にすることのない医療の本当が沢山経験できます。

 当院の初期臨床研修では、第一に一般的な疾患(Common disease)をしっかり管理することを目標にします。医師として基本的能力を身につけることは当然ですが、専門的な医師として将来活躍する時に、Commonから外れた“なにか”を発見する能力を身につけて欲しいと思っています。医学生として受験戦争を勝ち抜いてきた皆さんはお分かりと思いますが、ある時期に詰め込み教育は絶対に必要で、どんな天才も基礎訓練をしっかりした上で才能が開花しているのです。科学におけるセレンビリティ(運よく見つける大きな発見)は努力と基礎の上に成り立っているのです。我々基幹病院の教育スタッフは皆さんに気づきと自発性を育てることで、その土台をつくることを喜びとしています。毎月行われる20名もの指導医の会議では、皆さんの成長を考え、足りないところを補い、獲得すべき手技(中心静脈確保、気管内挿管、蘇生術など)が万遍なく経験できるように調整しています。私は長く大学病院で研修を担当していましたが、これほどの多職種、重層的な教育システムは構築できませんでした。当院が隠れた人気病院であることが赴任してはじめて理解できました。 我々の病院の基本方針の一つに「将来を担う優れた医療人を育成します」を掲げています。皆さんを教育することは、当院スタッフの重要なミッションです。職員すべてが皆さんを応援します。是非とも「加賀」で医師の一歩を踏み出してください。

 実は、私も研修医4ヶ月目に当院から医師人生をスタートした仲間の一人です。一緒に学びましょう。

病院長 北井 隆平

プログラム責任者よりごあいさつ

副院長 水冨 一秋

 当院は、平成28年4月に統合移転し開院した新しい病院です。新病院は、地域唯一の急性期病院として、救急医療及び包括的地域医療に重点を置いて診療をおこなっております。

 この特色を生かし、積極的に地域医療研修及び学生実習を受け入れております。平成29年度より、金沢大学病院との協力型臨床研修医(たすき掛け研修医)を受け入れ、令和元年度からは基幹型研修病院となり、2年間の初期臨床研修を行っております。令和5年度まで定員の研修医を受け入れています(フルマッチ)。令和4年には石川県内2病院目となる、卒後研修評価機構(JCEP)の認定を受けております。

 各科協力体制、活動的な総合診療・救急部門、様々なコメディカルスタッフと一体となったチーム医療の実践など、大規模病院では見られない多くの特色があります。その中心的な役割を担う医師を育てることを目標に、実践的な研修を行っております。百聞は一見に如かず。ぜひ見学に来てください。お待ちしております。

プログラム責任者
  副院長 水冨 一秋

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