学生・研修医勉強会

MKSAP(ミクサップ)勉強会

 加賀市医療センターでは、学生・研修医教育を通して指導医も勉強し、お互いに成長するべく様々な取り組みを行っています。これからシリーズで紹介していきます。

 MKSAP(ミクサップ)とは、Medical knowledge Self-Assessment Programの略称で、米国内科学会(American College of Physicians:ACP)が発行する内科学全般のテキストおよび問題集です。1967年に初版が発行されて以来、3年に1回更新され2018年8月に第18版Part A、2019年1月にPart Bが発売されています。11領域(循環器、皮膚科、内分泌代謝、消化器肝臓、総合内科、血液腫瘍、感染症、腎臓、神経、呼吸器・集中治療、膠原病)の分冊からなり、テキストと約1,400問のQ&Aが収載されています。"デキる"内科医が生涯学習のツールとしてこぞって挙げる、信頼できる教材です。国内でもいくつかの臨床研修病院でMKSAPを用いた勉強会が開催されているようです。

 加賀市医療センターでは、MKSAP18を用いて2018年秋から毎週月曜夕方に約15分間、研修医とともに勉強会を開催しています。
 毎回担当研修医を決めており、1週前までに5問ずつ問題と解答・解説のコピーを参加者に配布します。当日は担当研修医が当該分野の専門医と予め相談して決めた1問について、症例問題の要約を日本語で説明し、次いで専門医が周辺知識を含めた解説を行います。なお領域は毎週変えており、2019年2月時点では膠原病、循環器、消化器肝臓、腎臓、内分泌代謝、総合内科の6領域を順に扱っています。内科、総合診療科の医師を中心に行っていますが、小児科など他科の医師も自由に参加して頂いています。
 研修医/非専門医にとって難しい問題や、日本の診療状況とは異なる問題もありますが、指導医も刺激を受けながら毎週学んでいます。研修医にとっては、英語による症例プレゼンテーションや基本的な単語を学ぶトレーニングにもなっています。


(参考リンク)


文責 内科・リウマチ科(米国内科学会正会員) 鈴木 康倫

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